マダムバタフライ世界コンクール歴代優勝者

第1回優勝 1967年3月 東京

マリア・ビエッシュ

マリア・ビエッシュ(モルドバ)ソプラノ

1934年、南モンドのボロンチェロフカに生まれる。キシニョフ国立音楽大学に学び、在学中より国民オーケストラのソリストとして公演を行う。卒業後、モルドバ・オペラ・バレエ劇場に所属する。
スカラ座で自らの歌唱技術を完成させ、1966年に第3回チャイコフスキー国際コンクール3位、1967年に「第1回マダムバタフライ世界コンクール」で優勝。やがてキーロフ劇場、ボリショイ劇場でも蝶々夫人やエフゲニ・オネーギンのタチヤーナ役などで活躍する。
ヨーロッパ、日本、オーストラリア、南アメリカなどの世界中で公演を行い、数多くのレコーディングがある。現在もモルドバ・オペラ・バレエ劇場のトップ・プリマドンナであると同時に、東欧圏で最も有名なオペラ歌手の一人である。

第2回優勝 1970年5月 大阪

ウィルマ・ベルノッキ

ウィルマ・ヴェルノッキ(イタリア)ソプラノ

ミラノスカラ座において15年間、サン・カルロ、ヴェローナのアレーナ円形劇場、パリのオペラ座などで連続的にさまざまな役を演じた。アッパード、ガバッツィーニ、コレッリ、カップチッリ、ドミンゴ、デ・シモーネなど著名な指揮者、演奏家、演出家と共演多数。東京で行われた「第2回マダムバタフライ世界コンクール」において、イタリア代表として参加し、圧倒的な歌唱力で優勝した。日本各地でコンサートツアーを実施し、長崎では、彼女の演奏会場としてグラバー邸が提供された。1973年にはディ・ステファノとマリア・カラスとのアジア公演および日本公演で美声を披露し絶賛を博した。現在はスカラ座運営委員、およびボローニャのマルティーニ音楽院で声楽の指導をしている。またヨーロッパをはじめ日本、北京、上海においてマスタークラスセミナーを開催。国際的声楽コンクール審査員としても活躍している。長年の芸術、教育活動の功績に対してイタリア政府より名誉称号“Grande Ufficiale勲章”が贈られた。

第3回優勝 1973年5月 長崎

エウジェニア・モロルドボニュ

エウジェニア・モルドボニュ(ルーマニア)ソプラノ

ルーマニアのブステーニ生まれ。7歳からオーレル・ボベスク教授にピアノを習い、19歳の時チプリアン・プルンベスク音楽アカデミーでアルタ・フロレスコ教授について声楽の勉強を始める。1968年に同アカデミーを総合評価満点の成績で卒業した。同年、ソフィアの国際声楽コンクールで第1位を受賞し、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・アンナ役で歌劇界にデビューした。この成功により、ブカレストのオペラにおける第一級のソリストになった。1970年にはブカレストで行われた国際ジョルジュ・エネスココンクールで第1位大賞を受賞、またフランスのトゥルーズでの国際コンクールにも優勝した。また、世界各国でも成功を収めている。

第3回優勝 1973年5月 長崎

エミール・ゲアマン(ルーマニア) テノール

ルーマニアのアルバ生まれ。デヴァの教育学校時代に音楽の理論、ハーモニー、音楽史の概論を習得し、そこでバイオリンを5年間学んだ。1964年にクルージュの音楽学院に入学。ルチア・スタネスク教授のクラスでベルカント唱法を学んだ。3学年の終わりには、クルージュのルーマニア・オペラでモーツアルトの「フィガロの結婚」のパウリーノ役で出演。このほか、在学中にいくつかの近代歌劇の主役もクルージュのオペラで歌っている。1970年、ブカレストの国際ベルカント・コンクールで3位(銅賞)を受賞。1971年~1972年の演劇シーズンには、クルージュのオペラで「魔笛」のタミーノ役、「蝶々夫人」のピンカートン役、「リゴレット」のマントゥア公役等を歌った。

第4回優勝 1976年5月 東京

ギゼラ・ツィポーラ(ウクライナ) ソプラノ

ウクライナ生まれ。1963年ウジゴロド音楽学校を卒業して、ハリコフ音楽院に入学、1969年卒業後、キエフ・オペラ・バレエ劇場に招聘され、ソリストとして活躍。1968年にモスクワで行われたグリンカ・コンクールで優勝。
1970年のチャイコフスキー国際コンクールで入賞。1973年「アベサモンとエテリー」のエテリー役の好演により、グルジア共和国パリヤシュビリー国家賞を受賞。同年、ウクライナ共和国功労芸術家の称号を与えられた。17以上のオペラの主役を演じてきたが、主なものは「仮面舞踏会」のアメリア、「トロヴァトーレ」のレオノーラ、「蝶々夫人」のタイトル・ロール、「ラ・ボエーム」のミミ等である。

渡辺葉子(日本) ソプラノ

福岡県出身。6歳からピアノを学び、高等学校入学と同時に声楽の勉強を始めた。1972年、東京藝術大学声楽科に入学、76年4月に同大学院声楽研究科に進む。イタリア、ミラノ・スカラ座付属研究所を修了後、1978年イタリアで「道化師」でデビュー。世界四大歌劇場と言われるスカラ座、ウィーン国立歌劇場、コヴェントガーデン王立歌劇場、メトロポリタン歌劇場で主役を歌った唯一の日本のソプラノ歌手である。
昭和60年度北九州市民文化賞、平成9年福岡県文化賞受賞。
2004年7月他界。

第8回優勝 1992年4月 スペイン

インヴァ・ムラ(アルバニア) ソプラノ

アルバニアのティラナ出身。映画「フィフスエレメント」で、背の高い青い姿の宇宙人がDonizetti’s Lucia di Lammermoorを歌ったときの吹き替えのソプラノの声としてアメリアのポップカルチャーシーンで、大変よく知られている。
1987年、ティラナで行われたCantante d’Albaniaコンクールで優勝。そして1992年に、バルセロナで行われた「第8回マダムバタフライ世界コンクール」で優勝。1993年パリで行われたプラシドドミンゴコンクールで優勝し、そのときのCDがリリースされた。のちにパリのオペラ・バスティーユ、ブリュセッル、ミュンヘン、オスロでのヨーロピアメキシコなどさまざまなところで有名テノール歌手と共演をした。La Scalaのレギュラーの出演者でLucia di Lammermoor, La boheme, and Manonなどがレパートリーである。また、東京、ビルバオ、オランジュ、トリエステ、トロントなど世界各国の舞台で主役を務めている。

第9回優勝 2007年9月 モルドバ

村上敏明(日本) テノール

国立音楽大学声楽学科卒業。平成11年度文化庁国内研修員。平成13年度文化庁在外研修員としてイタリア・ボローニャへ2年間留学。大学在学中からオペラデビューし、イタリアオペラを中心に36役の幅広いレパートリーを有し、新国立劇場・藤原歌劇団や、イタリアの劇場・フェスティバル等で国際的に活躍している。イタリアの12の国際声楽コンクールで優勝または上位入賞。2004年には、第40回日伊声楽コンコルソ第1位、第35回イタリア声楽コンコルソ・シエナ大賞と、国内2大タイトルを獲得し話題を集める。2005年1月、藤原歌劇団「椿姫」アルフレードは絶賛を博し、2006年には、「蝶々夫人」ピンカートン、首都オペラ「仮面舞踏会」リッカルド、日本オペラ協会「葵上」光源氏に出演。2007年にはNHKニューイヤーオペラコンサートに初出演。また藤原歌劇団「ラ・ボエーム」ロドルフォで出演して絶賛を博し、NHKでも全曲放送された。同年、大田区民オペラ「ノルマ」ポッリオーネ、藤原歌劇団「蝶々夫人」ピンカートン、2008年には新国立劇場「黒船」領事、「椿姫」アルフレード等で、主演を務める。2007年9月、「第9回マダムバタフライ世界コンクールモルドバ大会」で、日本人初のグランプリを受賞。平成16年度五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。現在最も期待されている、実力派若手テノール歌手として活躍している。

第10回マダムバタフライ世界コンクール

ページのトップへ戻る